学習障害・発達障害グレーゾーンの子の“勉強のつまずき”と向き合うには

更新日：2025年7月29日 発達障害

「うちの子、勉強がとにかく苦手で…。もしかして何か特別な理由があるのでは？」 こんなふうに感じたことはありませんか？
お子さんの勉強のつまずきが続くと、保護者さまとしては不安や心配でいっぱいになりますよね。

中には「学習障害（LD）」「ADHD（注意欠如・多動症）」「ASD（自閉スペクトラム症）」といった診断がつくお子さんもいますが、実際には「診断はつかないけれど、なぜか勉強が苦手」という“グレーゾーン”にあたるお子さんも少なくありません。

今回は、そんなグレーゾーンのお子さんの勉強のつまずきにどう向き合えばよいのか、専門的な視点も交えながらお話ししていきます。

勉強が苦手な背景にある“特性”に目を向ける

グレーゾーンのお子さんのつまずきには、視覚情報の処理が苦手だったり、ワーキングメモリ（短期記憶）の弱さ、注意の持続が難しいなどの要因が関係していることがあります。

例えば、黒板の字をノートに写すのに時間がかかる、文章題の内容を読み取るのが難しい、途中の計算手順を忘れてしまうといった様子が見られることがあります。
こうした特性は、一見「やる気がない」「集中力がない」と誤解されがちですが、実際には努力してもどうにもならない困りごとであることが多いのです。

学校の授業だけではフォローしきれないことも

お子さんによっては、学校の一斉授業のスピードについていくのが難しいケースがあります。
周囲がどんどん進む中で「わからない」「ついていけない」という気持ちが積み重なり、自信を失ってしまうことも。

そんなとき、家庭学習の方法を工夫したり、必要に応じて家庭教師のような個別のサポートを取り入れることで、学び直しや理解の補強ができるようになります。
あすなろでは、勉強が苦手なお子さんに寄り添いながら、「わかった！できた！」という小さな成功体験を積み重ねていけるようサポートしています。

「できる方法」を一緒に探していく姿勢が大切

グレーゾーンのお子さんは、「普通のやり方」がうまくいかないことがあるだけで、「学ぶ力がない」わけではありません。
その子に合った方法を見つけてあげることが、何よりも大切です。

例えば、
・視覚支援（色分けや図解など）を取り入れる
・読み上げソフトや音声教材を活用する
・短時間で区切って学習する
などの工夫で、ぐっと理解しやすくなることがあります。

また、得意なことを生かして学習につなげていくアプローチも有効です。
「図を書くのが好き」なお子さんなら、理科のノートにイラストを取り入れる、「音で覚えるのが得意」なお子さんなら、英単語を歌にする、といった工夫がモチベーションアップにつながることも。

まずは安心できる環境づくりから

お子さんが「どうせ自分なんてできない」と感じていると、勉強に向かう気力すら湧かなくなってしまいます。
だからこそ、まずは「失敗しても大丈夫」「わからないことは一緒に考えよう」と声をかけ、安心して学べる土台を作ることが大切です。

もし、保護者さまだけでのサポートに限界を感じたら、学校の先生や専門機関、家庭教師など、周囲の力を借りるのも大切な一歩です。
「ひとりで抱え込まなくていいんですよ」。これは、保護者さまに向けた私たちからのメッセージでもあります。

まとめ

グレーゾーンのお子さんの勉強のつまずきは、単なる「苦手」や「怠け」とは違います。
特性に合わせた学び方を見つけることで、お子さんの可能性は大きく広がります。
そして、何より大切なのは「この子の力を信じて、できる方法を一緒に探す」という姿勢です。

あすなろでは、家庭教師を通して、そんなお子さんや保護者さまをあたたかくサポートしています。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。