その声掛け、逆効果かも？発達障害の子のやる気を引き出す伝え方

まず多いのが「なんでできないの？」「何回言ったらわかるの？」「ちゃんとしなさい」といった言葉。
これはお子さんを責めているつもりがなくても、受け取り方によっては「自分はダメだ」と感じさせてしまうことがあります。

ADHD（注意欠如・多動症）の傾向があるお子さんは、注意を持続することが難しかったり、忘れ物が多かったりします。その特性を理解せずに「どうしてまた忘れたの？」と責めると、自己肯定感がどんどん下がってしまいます。

できなかったことを責めるよりも、「次はどうしようか？」と前向きに考える姿勢を持たせる声掛けがおすすめです。
宿題に集中できないお子さんに対しては、「今は集中できないみたいだね。5分だけ一緒にやってみようか」と、小さなステップで始める声掛けが効果的です。

ASD（自閉スペクトラム症）の傾向があるお子さんには、あいまいな表現が伝わりにくいことがあります。「ちゃんとやって」よりも「まずはこのプリントの1番をやって、そのあとに丸つけしよう」と、具体的な指示を出すとスムーズに進みやすくなります。

発達障害のあるお子さんへの声掛けで大切なのは、「安心できること」と「できた！という体験を積み重ねること」です。

「できたところを見つけて褒める」「困っているときに一緒に考える」「できなくても責めない」——
こうした声掛けが、少しずつお子さんの自信につながっていきます。

もしお子さんへの声掛けや関わり方に悩んでいる保護者さまがいらっしゃったら、家庭教師などのサポートを活用するのもひとつの方法です。
お子さんの特性に合わせた接し方や勉強の進め方を一緒に考えることで、日々のやりとりもぐっと楽になるかもしれません。

お子さんが安心して自分のペースで成長していけるよう、日々の声掛けに少しだけ意識を向けてみませんか？