勉強中にじっと座っていられない、多動や衝動性のあるお子さんへの対策

更新日：2025年2月21日 発達障害

「うちの子、勉強中にすぐ立ち歩いてしまう」「椅子にじっと座っていられない」と悩む保護者さまは多いのではないでしょうか？

発達障害のあるお子さん、特にADHD（注意欠如・多動症）の傾向がある場合、じっと座っていること自体が苦手なことがあります。
しかし、それは「やる気がない」「集中力がない」といった理由ではなく、脳の特性によるものです。

今回は、原因を理解しつつ、効果的な対策やトレーニング方法、役立つグッズについてご紹介します。

じっと座っていられない原因とは？

お子さんがじっと座っていられないのには、いくつかの理由があります。

• ●脳の働きの違い

ADHDの特性として、脳の中の「注意を維持する働き」がうまく機能しにくいことがあります。そのため、静かに座り続けることが難しくなり、つい動きたくなってしまうのです。

• ●体を動かすことで集中しやすくなる

多動の特性を持つお子さんは、じっとしているよりも「適度に体を動かしながら」のほうが集中できることがあります。これは、身体の動きが脳の活性化を助けるためです。

• ●感覚過敏・鈍麻の影響

椅子の感触が気になったり、逆に自分の身体の感覚がつかみにくいために、姿勢を変えたり動きたくなったりすることがあります。

効果的な対策とは？

それでは、具体的な対策を見ていきましょう。

環境を工夫する

【座る時間を短く区切る】
一度に長時間座るのではなく、5分～10分ごとに短い休憩を入れると集中しやすくなります。

【スタンディングデスクを活用する】
座ることが難しいなら、立って勉強できる環境を作るのも一つの方法です。

【適度に動けるスペースを確保する】
勉強机のそばに、ストレッチをしたり軽く歩いたりできるスペースを作ると、気分転換しやすくなります。

体を動かしながら学ぶ

【バランスボールやクッションを活用】
椅子の代わりにバランスボールに座ることで、微細な動きを取り入れながら学習できます。

【体を使う学習方法を取り入れる】
音読をしながら歩く、ジェスチャーを交えて暗記するなど、身体の動きを学習に活かします。

【”ながら学習”を取り入れる】
例えば、漢字の書き取りをする際に足を軽く動かすなど、動きを許容する環境を作ることが有効です。

集中力をサポートするグッズを活用

【フィジェットトイ】（手遊びグッズ）
小さな動きをすることで集中力を維持しやすくなります。

【重みのあるクッションや膝掛け】
適度な圧を感じることで落ち着きやすくなります。

【タイマーを活用】
視覚的に時間の経過を把握できるタイマーを使うと、短い時間でも集中しやすくなります。

お子さんに合った方法を見つけよう

「じっと座って勉強すること」だけが学習の正解ではありません。
お子さんに合った方法を見つけ、学習への苦手意識を減らしていくことが大切です。

「椅子に座れないのは悪いこと」と決めつけず、「どうしたら集中しやすくなるか」を考えていくことで、お子さんも自信を持って学習に取り組めるようになります。

お子さんの特性に合わせた学習方法を工夫し、楽しく学べる環境を整えていきましょう！

家庭教師のあすなろには、発達障害に関する資格を持ったスタッフが在籍しています

家庭教師のあすなろでは、発達障害のお子さん一人ひとりの特性に適したサポートが行えるよう「発達障害コミュニケーション指導者」の資格を持ったスタッフや、専門スタッフが在籍しています。

勉強のやり方や進め方についても、一人ひとりに合わせた工夫をしていけるのが家庭教師の強みです。
お子さんに合う勉強方法についてお悩みの保護者さまは、家庭教師をやる、やらないは別にして、まずは無料体験申し込み窓口（お電話・メール）よりお問い合わせください。

お子さんの学習の状況や普段の様子、困りごとなどについてお聞かせいただくことで、私たち家庭教師のあすなろが力になれることがあるかもしれません。